実を言うと今まで GUI ベースのメーラーを使った事がなかった私ですが、最近一念発起(?)して自宅も職場も Thunderbird に乗り換えました。
これまでは mnews → Wanderlust (どちらもターミナル上で動かしてマス)という UNIX ユーザにありがちなマニアックなメーラー遍歴を辿ってきていました。
Wanderlust はとても良いメーラーだと思うんですが、ターミナル上で Wanderlust を使っていると添付ファイルを開くのがちょっと面倒くさいとか、日本語名の添付ファイル周りがちょっと…とか、たまにしか使わない機能のショートカットを忘れてしまってネットで探さなきゃいけないときがあるとか、そもそも設定ファイルを書くのに Lisp の知識が必要とか、単に道具として使うにはいろいろハマるところが多いなぁと感じていたのでモノは試しとばかりに軟弱な環境に移ってみたわけです。
Thunderbird を使い始めてまだ数日ですが、何も考えなくてもマウスでポチポチっと操作するだけで大抵の事ができてしまうのは楽ですね。添付ファイルもダブルクリック一発で開けるし、やりたい操作のショートカットを忘れて呆然とする事もありません。
反面、ウィンドウ内に表示される情報の密度が薄いのが気になります。最近のメーラーは左側にフォルダ一覧、右上にメール一覧、右下に本文を表示する 3pane タイプが主流な上に、ウィンドウ上部には操作の為のボタンが並んでいたりするので、ある瞬間に必要な情報が表示されている領域は全体の半分ぐらいしかないんですね。これはもったいない。
Wanderlust では 1pane のフォルダ画面でフォルダを選択すると 1 ないし 2 pane のメール一覧と本文表示画面に移ったので、ウィンドウのほぼ全ての領域を情報表示にできます。この方式なら、ウィンドウが小さめでもかなり快適にメールの読み書きができました。
あと決定的に違うのが、操作感です。Thunderbird はマウスで操作できる反面、何かをするたびにしょっちゅうキーボードから手を離さなければいけないので操作の流れが途切れてしまいます。 Wanderlust だったら Cx-o でできる pane 間の移動もマウスでやらなければいけないので、かなりイライラします。
でまあ、いろいろ考えたんですがこれらのいいとこ取りができる環境って GUI 版 Emacs(or Meadow) + Wanderlust なんじゃないかと思ってたりします(笑。普段はキーボード操作で全部済ませて、必要な時にマウスを使ってメニューから機能を選ぶ事ができれば万事解決してくれるかもしれません。あんまりストレスが溜まるようだったらこっちを試してみましょうかね。