CG, コンピュータ

ギョーカイ対応ストップウォッチアプリ

映像の仕事をしていると、アニメーションやエフェクトのタイミングをストップウォッチで計測して映像作りに生かしたくなるときが多々あります。

そして、映像の仕事で使うとなると普通のストップウォッチはもちろん、24fps や 30fps、果ては 29.97fps 換算で時間を計りたくなるのが人情というものです(笑

そこで見つけたのが Mac OSX のダッシュボードで使えるストップウォッチ Widget。これはもう、私の要望を120% 余す事無く完璧に叶えてくれています。Mac ユーザーなら即インストールすべし!!です。

雑記

オイラーの贈物 新装版

オイラーの贈物 新装版―人類の至宝eiπ=-1を学ぶ

待ちに待った、オイラーの贈物の新装版が出版されたようです。

私はちょうど一年前、待ちきれずにアマゾンのマーケットプレイスで買っちゃったクチ(そして、時間が取れずに読めていない。。。)なので嬉しいような悲しいような複雑な気分ですw

ちょうど3月頃からいろいろ時間が取れそうで読もうかなと楽しみにしていたところなので、新しいのを買ってボロボロになるまで楽しもうと思います。

いやー、この本の存在を知って丸二年、長かった。。。。。

コンピュータ

Firefox PDF Plugin for Mac OS X

Mac を使っていて使い辛いな〜と思うことは多々あるんですが、ブラウザから PDF ファイルを開いたときに一旦ダウンロードしてから Preview で開き直すというのが私の中でダントツ一位のイライラの元でした。Windowsみたいに、ブラウザの中で表示してくれないかな〜と思って探したら見つかったのがこの Add-on。

Firefox PDF Plugin for Mac OS X

もう、そのまんま。Firefox の中で直接 PDF を開いてくれるものです。これがあれば、デスクトップやダウンロードフォルダが謎の PDF ファイルで一杯になることもなくなるし、PDFを読み終わって間違って Cmd-Q してしまって裏で開いていた重要な PDF を一緒に閉じてしまう事もなくなります。もっと早くから使っていたかった!!

これはオススメです。

Photo

Canon EOS Kiss X3

ホットワイン

数年来続いたデジタル一丸レフ欲しい病をこじらせて、ついに Canon EOS Kiss X3 を購入してしまいました。発症の直接の原因は、先日の “The Third & The Seventh” だったりします。安直ですね ;-)。

一眼といえば Canon でしょうという独断と偏見から、候補は 5D MarkII、7D、Kiss X2/X3 の 4 種類あったのですが、Twitter でいろいろな方から意見を頂いた結果、この機種にしました。決め手は

  • 軽い
  • 安い

の二点ですw。何よりも持ち運んで使ってナンボのカメラなので、できるだけ持ち運びが苦にならない重さと、多少ぶつけたりしても悲しくならないくらいの値段がいいかなということです。

到着して早速近所を散歩がてら気になった場所を撮影してきました。これは小龍包のお店。


Hibusuma

一眼で撮るだけで心なしかいい写真が撮れてる気がするのは気のせいですかね(笑

Art, CG

The Third & The Seventh

TheThirdAndTheSeventh

Twitter 経由で “The Third & The Seventh” という、感動的な作品を教えてもらいました。

The Third & The Seventh

映像作品としても優れていて見ているだけで身震いして泣けてくるのに、驚いたことにフルCG作品なのだそうです。

更に驚愕なのが、CGを始めとした映像も音楽も、Alex Roman 氏が一人で手がけたということです。しかも、映像中の樹々を再現するためのシステムなど、R&D まで自分でやっているとか。何という才能の固まり。脱帽するしかありません。

作品のサイト、”the third & the seven” には静止画も何点か掲載されています。また、この作品中に出てくる図書館は司馬遼太郎記念館のようです。

その他情報は、Alex Roman 氏へのインタビュー”IN THE NEWS: Alex Roman, “The Third & The Seventh” in size 2.5:: UPDATE::” が最も詳しいようです。元はスペイン語ですが、google翻訳を通すと普通に読める英語に翻訳されます(日本語に翻訳して読むよりも断然わかりやすい!!)。

でも、技術がどうのこうのとかフルCGがどうのこうのとか、そういうことは既に枝葉の事柄となっていて、映像そのものが力をもっているということが最も凄いことです。年の初めからいきなりこんなものを見せられて、もう、何と言ったらいいのやら。。。。凹むような希望がわくような、複雑な心境です。

CG

PreViz(Pre-Visualization)について調べてみた

白石さんのところより。これは良記事。

PreViz(Pre-Visualization)について調べてみた

PreViz とか Vコンテとかは現場では普通に使われていて、これ無しで映像を作ることは既に考えられないくらいに浸透しているのだけれども、数百人規模で動く海外作品と違って、日本ではより柔軟な運用wをしていることが多いと思います。

これは行き過ぎれば無計画化を招いて PreViz の意味を失う恐れはあるものの、PreViz に縛られて身動きがとれなくなってしまうのも本末転倒なので、 PreViz に対するスタンスをスタッフ全員で共有することが大事です。

あと、PreViz だとカメラワークや尺・テンポというものはかなりの精度で表現できるものの、エフェクト(特にゲーム系やハリーポッターのような柔軟性の高いもの)のイメージを早い段階で提示するのは難しいので、悩みどころだったりします。もうね、画面一杯エフェクト祭りだったときに PreViz 作れって言われた時の絶望感と言ったら…(苦笑

Programming

Qt のライセンスについての考察

Qtを使うと決めたものの、ライセンスのことをすっかり忘れていました。そういえば、以前も Qt にしようか迷って、ライセンスの余りの酷さに心が折れたことを思い出しましたよw

SRA のサイトにFAQがあったのでざっと目を通してみました

そして、そこで驚愕の記述が。

Q8 : オープンソースでないアプリケーションを Qt のオープンソース版で開発し、販売を開始する時に商用ライセンスを購入するのは可能ですか?
A8 : いいえ。商用ライセンスの取り決めは、商用ライセンスの取り決めの下に Qt を用いて開発されたソフトウェアだけに適用されます。この取り決めに先だって Qt オープンソース版で開発されたコードには適用されません。商用版ライセンスなしに Qt で開発されたソフトウェアは全て、オープンソースソフトウェアとしてリリースしなければなりません。

えぇぇぇぇ!!!まーじーでーすーかー!!!!????更にこんなものも:

Q13: プログラムを作成したい全てのプラットフォーム用にライセンスが必要ですか?
A13: はい、必要です。例えば Qt を Windows と Mac の両方で使用するのであれば、2 つのプラットフォームのライセンスが必要になります。Windows と Mac と Linux で Qt を使用するのであれば、3 つのプラットフォーム用のライセンスが必要です。

Qt の商用ライセンスって、最低でも $2995 するんですけどwwwこれは気軽に買える金額じゃないです(汗

ここで気になるのが、PyQt(GPL/商用のデュアルライセンス) を使用してプログラムを作ったときのライセンスについて。ちょっと考察してみました

※ここからは、私個人の勝手な考察です!!これが全面的に正しいという確証はないので信じないでください!!

  1. LGPLライセンス下では、LGPLなライブラリ部分を動的リンクしていれば全部のソースを公開する必要がない(はず)
  2. ということはQtを使っても、共有ライブラリとして使う分には自分が開発した部分のソースコード公開の義務は発生しないはず
  3. Qtベースでカスタムウィジェットを作っても、静的リンクしなければ大丈夫
  4. このカスタムウィジェットをPyQtから呼んで使っても、ウィジエットは大丈夫
  5. カスタムウィジェットをPyQtから呼ぶアプリを作ると、アプリ部分はソースコードを公開しないといけない
  6. 更に pyside(情報ありがとうございます!!>@t_ashulaさん) を使えば、アプリのソース公開義務も発生しない?

スクリプトベースのアプリとLGPLの動的リンクまわりの解釈がどうなるのかがはっきりしないですが、こんな感じでしょうか? pyside のサイトで名言されてますね。クローズドソースな商用アプリも作れるみたいです。

PySide Qt bindings allow both free open source and proprietary software development and ultimately aim to support all of the platforms as Qt itself.

更に言うと、LGPL な Qt を使って BSDライセンスなカスタムライブラリを作ってそれを商用利用するというのは OK なんでしょうか。こういう抜け方は誰でも考えるでしょうから、調べればいろいろ解釈がみつかると思います。。。が、疲れたので今日はここまで。

それにしても、これだけがんじがらめになってると Qt を使う気が一気に萎えますね。これまでも同じ理由で Qt を避けてきたのです。特に、途中から商用ライセンス下で開発することができないというのはキツすぎます。これだけはちょっと飲めないです ;-(

CG, Maya

PyQt on Maya

CG業界の標準スクリプティング環境が Python+Qt でほぼ確定っぽいので、私も今後はこの環境で開発をしていくことにしました。個人的にはスクリプト言語は Ruby、GUI ツールキットは fltk が好きなんですけど、そこでわざわざマイノリティになっても仕方ないですからね。。。。

ここで問題になるのが、標準で配布されている PyQt には 64bit 版が存在しないことです。将来的には Maya にも標準で PyQt が添付されるようになるでしょうが、今のところは各自用意する必要があるようなので syoyo さんの記事を参考に自前ビルドをしてみました。

結論から言えば、時間はかかったもののアッサリと動きました。Maya 上の Python から Qt のサンプルを動かすのもバッチリです 🙂 ・・・と言いたいところですが、一つ致命的な問題があることに気づきました。

スクリプト実行中は Maya が固まる

はい、ちょっと考えれば当たり前ですねw しかし、このままでは使い物になりません。
どうしたものか。。。と悩みながらドキュメントを読んでいると、pumpThread というものを使えば解決するようです。これは Maya の devkit に含まれています(devkit/other/PyQtScripts/qt/pumpThread.py)。

pyQtScripts/userSetup.py を実行すると Maya のメニューバーに pythonScripts という項目が追加されて、サンプルを試すことができます。・・・が、これもまたきちんと動いていないようで、相変わらず Maya が固まってしまいます。

また、標準でついてくる pumpThread にはいろいろ問題があるらしく、改良版が python_inside_maya という ML の “PyQt in Maya examples” というスレッドに掲載されていました。ソースはまだ読んでいないので内容については何とも言えないものの、こちらを使用したほうがいいのかもしれません。

今のところ私がわかっているのはこれくらいです。PyQt on Maya についてはまだまだ調査を始めたばかりでわからないことだらけなので、何か情報をお持ちの方はぜひ教えてください 😀