カテゴリー: CG

CG, Programming

回転マトリックスの求め方とマトリックスから回転角度の求め方

以前、mixi 日記に書いていたものの、mixi日記検索できないぜジーザス!!ってことでこちらに転載します。

XYZ順に行列を掛けるときの回転マトリックスの作り方と、そこからXYZそれぞれの回転値の求め方です。
これ、何故か数年に一度必要になるんですよね、、、、

なんか,毎度毎度この展開をやっては資料を無くしてる(そして再び一から計算しなおし…)んで,いいかげんウンザリなんですよね(笑
しかも、他のページに載っている式が間違っているものが結構あって、検索しても信用できなくて結局自分で計算するという。。。。ソレハサテオキ。

回転行列を求める

まず, XYZ それぞれの軸の回転.


    | 1  0   0 | 
Rx = | 0 Cx -Sx| 
    | 0 Sx  Cx | 

    |  Cy 0 Sy | 
Ry = |   0 1  0 | 
    | -Sy 0 Cy | 

    | Cz -Sz 0 | 
Rz = | Sz  Cz 0 | 
    |  0   0 1 | 

Cx,Cy,Cz,Sx,Sy,Sz は cos(θx),cos(θy),…sin(θz) の略です.
表示が崩れて汚いのはご愛嬌(笑

因みに,これも忘れた場合は一から考えるんですけどイマドキはググった方が早いですね.そのときは座標系の違いに気をつけないといけないですけど.

XYZ回転のマトリックスを求める

XYZ 回転の場合,回転マトリックス R は RzRyRx.
これを一生懸命展開します.


   | CyCz SxSyCz-CxSz CxSyCz+SxSz | 
R = | CySz SxSySz+CxCz CxSySz-SxCz | 
   | -Sy SxCy CxCy | 

※2013/04/08 計算結果に間違いがあったので訂正しました。ご指摘いただいた Jagoon さんありがとうございます。

ε=(。・д・。)ふー

根気があれば完全に手の運動です.でも,大抵どこかで間違えるんですよね…(´・ω・`)

回転行列から回転角度を求める

因みに,最初に R がわかっていれば回転角度も求めることができます。
ただし、このときに必ずしもマトリックスを作った元の回転角度がわかるというわけではありません。

こちらのサイトは行列の表記が転置されているので気をつける必要がありますが回転順序が違う場合も含めて詳細な計算方法が掲載されています(合っているかは検算していないので誰かやってくださいw)
※注記:NumPyで行列を扱うと、上記サイトのように列優先なので、NumPyを使うときは転置された表記のほうがわかりやすいかもしれません

続・回転行列から回転角度を求める

より詳細を記述した資料をみつけました(注意:PDF)。ちゃんとやろうとすると結構めんどくさいみたいです。笑

3ds max, CG

CGWORLD.jp スクリプト兵法書~MAXScript編~ 第四回

CGWORLD.jp の max script 講座の第四回が更新されました。

前回に引き続き、一気にステップアップするための内容です。

今回は具体的に ParticleFlow とスクリプトを使用して映像を作るための手順の解説をしています。
ParticleFlow に関してはいろいろと問題もあって、環境によっては今回解説した内容だけではきちんと動かない可能性もあるので、もし問題や不明な点があればご連絡頂けると嬉しいです。

CG, Programming

PySide for Windows

CEDEC中だから・・・・ということは全く関係なく(笑、急遽飛び込んできたのが PySide for Windows リリースのニュースです。

PySideは Maya や RealFlow でも採用されている Qt というライブラリを Python から使用するためのライブラリです。同様なものに PyQt が存在し、これまでは Windowsで Python から Qt を使うには PyQt しか選択肢がありませんでした。

しかし、PyQt の最大の問題点はライセンスです。 PyQt はオープンソース版と商用版の二つのライセンスがあり、オープンソース版で開発したプログラムは LGPL でリリースしなければいけません。 LGPL とは、平たく言えば”公開したプログラムのソースコードは全て公開する必要があり、第三者がそのプログラムを自由に使うことができる”という形態です(似たようなものにGPLもあり、いろいろ違うのですが割愛w)。
※PyQt のオープンソース版は GPL ライセンスでした。GPLはLGPLよりも制限が厳しく、完全にソースコードを公開する必要があります。ご指摘ありがとうございます!!>okayuさん

オープンソースなプロダクトならこれでも全く問題ないのですが、商用ツールを作成して配布するときにはこれでは困ります。そこで商用ライセンスを購入すればGPLではない形式にできるのですが、開発者一人当たり£350(約4万5千円)かかります。

しかし、PySide は完全フリー、かつGPLに縛られないという夢のようなプロダクトなのです。これは嫌でも期待が高まります。私もそろそろPyQtのライセンスを購入しないといけないなーと考えていたところなので、このタイミングでの PySide のリリースは嬉しいやら何やら複雑な気分です。

まだ動作検証もしていないので実用に耐えられるかわからないですが、これは期待大です!!早速テストして、よさそうならこちらに乗り換えることを本気で検討します。

CG

テクニカルアーティストについて考えをまとめてみた

CEDEC のテクニカルアーティストラウンドテーブルが盛況におわり、その余韻からテクニカルアーティスト(TA)に関する議論が Twitter でも活発にされています。

私も今回の CEDEC のおかげでいろいろな知見を得られたり、再度考察することができたので軽くまとめてみます。

いろいろ考えた結果、最終的に辿り着いたのがこの図です。横軸がその人の指向、縦軸が能力の高さです。

まず、TAの人はプログラムを書くことができる必要はありません。もちろん、プログラムを書ければそれに越したことはないですが、それはあくまでもエンジニアと意思疎通をするための一手段です。それ以外の方法を駆使して、アーティストの意思をエンジニアに伝えることができればいいのです。
とは言っても、結局はエンジニアの話す言葉やメンタリティを理解しなければいけないので、恐らくスクリプトや簡単なツールを作ることができる程度のプログラミングスキルは要求されると思います。

。。。。と、ここまではアーテイスト寄りのTAの話です

CEDECのラウンドテーブルでも、主にこういう人たちを前提に話が進められました。先ほどの図で言えばTAのうち、左側に属する集団です。

私は、TAにはもう一つエンジニア寄りのTAというものが存在すると考えています。というか、私自身がそちら方面なのです。エンジニア寄りTAは、エンジニアとしてのベースを持ちながらもアーティストの言葉とメンタリティを理解する人たちです。これがTA集団の右側に属する人たちです。

真ん中の軸はアーティストとエンジニアを分ける深くて広い谷なので、ここに近づけば近づくほど(そして、上にいけば行くほど)人は減っていきます。今までは一くくりにしてしまっていたためその点が見落とされてきました。その結果、TA=ハイパージェネラリスト=なれる人がいない!!というジレンマに陥っていました。

しかし、まずはTAを二つの集団に分けて考えてみましょう。すると、どのような人がTAに向いていそうなのか、そして今後のTA育成のための戦略が見えてきます。

実は、最初TAとはどんな人?ということを考えているときは図の上半分しか頭になかったのです。しかし、議論を進めるうちに”もしかしたら、アーティストとしてもエンジニアとしてもダメな人の逃げ道になるのでは?”という危惧が頭をもたげるようになってきました。でも、よく考えればそういう人は十字の下のほうの人たちです。結局ダメな人はダメなんだなと(笑)。

CG, 雑記

会社Webサイトを公開しました

CEDECにあわせて会社のWebサイトを公開しました。

会社名は「日本CGサービス(JCGS)」です。日本の映像制作の標準パイプラインを構築することをミッションにしたこれまでにない会社です。よろしくおねがいします。

急造での公開なので非常に寂しい状態ですが、今後会社の成長にあわせて(そして日本の映像制作パイプラインの成長にあわせて!!)どんどん充実をさせていきます。今後ともよろしくお願いいたします。

CG, 雑記

CEDEC2010 テクニカルアーティストラウンドテーブル資料公開

来週火曜から開かれるCEDECの、テクニカルアーティストラウンドテーブルの資料が公開されました。麓さん、ありがとうございます!!

http://twitter.com/FumotoKZ/status/22085962102
http://twitter.com/FumotoKZ/status/22086135498

セッション前にセッション関連資料が公開されるというのはかなり珍しいことだと思います。興味のある方はご覧になって、ぜひ会場まで足を運んでください。

資料を読む事ができたらそれで十分!と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ラウンドテーブルは現地で皆が顔をあわせてワイワイと議論するのが醍醐味です。

それでは、現地でお会いしましょう!!

CG

CEDEC2010 テクニカルアーティストラウンドテーブル

CEDEC2010テクニカルアーティストラウンドテーブル に参加させて頂く事になりました。

ここ数年、特にゲーム業界で”テクニカルアーティスト(TA)”という肩書きがよく聞かれるようになってきました。しかし、現状ではそのイメージは百人百様で、「具体的にどんな人?」と聞かれると意外とコレ!!という返答をし辛いのも確かです。

CG業界では、似たようなポジションは”テクニカルディレクター(TD)”と呼ばれていますが、こちらも結構曖昧な使われ方をしています。特に日本では、技術に強いアーティストの人をTDと言ったりします。実は、これも米国などでの使われ方とはちょっと違うようです。

完全に”コレ!!”と決める必要もないですが、今回のラウンドテーブルを通して、TAって何となくこんな感じの人たちなのかな~?というコンセンサスが得られるようにしていきたいと思っています。興味のある方、ぜひご参加を!!

Twitterのハッシュタグ(#cedecTART) も設定されています。こちらもご活用ください。

CG

スゴムービー

フロムソフトウェアから、また超絶ムービーが飛び出しましたよ!!



(  Д ) ゜ ゜

すげぇぇぇぇ!!!!

作ったのはどこだろう?白組さん?ちょっとテイストが違うような気もするけど、他にこんなの作れる会社はちょっと思いつかない。
フロムさん内部でも作っているんだっけか・・・?

Art, CG

Obscura Cuelight Pool Table

ビリヤード台の上からプロジェクターで絵を投影して、波紋やら炎やらオネーチャン(笑 やらを投影するシステム。面白い!!



メディアアート系ではこの手の作品はよく見るけど、実用化しているのは初めて見るかも。

CG

「小規模CGプロダクションチーフの会」会議

「小規模CGプロダクションチーフの会」会議が先日、無事におわりました。幹事の @velvetface さん、おつかれさまでした。

皆さん現状に対していろいろな思いがあるようで、会議中もその後の懇親会中も刺激的なお話を聞く事ができました。

私も今考えている某計画の初お披露目とかしてみましたが、いかがだったでしょう?今後、いろいろな方のご協力を仰がなければ一歩も進まない、ある意味無謀な計画ですが何卒よろしくおねがいします。

それから、AEのスクリプトを書いていると必ず検索に引っかかる AEP Project のお話が聞けたのが予想外の収穫でした。誰がやってるのかな〜と不思議に思っていたんですが、アニメ寄りな方たちが自分たちで集まって開催されているんですね。こちらも、何かご協力できることがあればどんどん参加してみたいと思います。